それは偶然に始まった。暑い夏の日。中学生になったばかりなのはいいが、坊ちゃん刈りに今だに小学生のように半ズボン…背もそんなに高くなくて、運動神経も全くない…どちらかと言えばクラスでも存在感がない…なんとなく、いじめライフに突入していく予感もある…父親を亡くし母の実家であるこの観光地へ来て数年が経つ。母はこの町の名士の出で、この田舎町一番の会社の社長秘書を務めている。生活には困らなかったが、当然、激務のため、夜は遅くて母と会う時間がないのは仕方がないが、どうやらそこの社長と交際しているらしく休みの日に何故か社長が僕の家をうろうろしていたりすることもある。社長は、若くていい人なのだが…田舎なので、社長が僕の家を個人的に出入りしていることが噂になっていて近所からも白い目で見られがちだった。当然、友人もおらず、どこへ行くこともないが入学祝いに買ってもらった自転車で外出したまではよかったが、あまりの暑さに近くのコンビニへ入った時だった。喉が渇いたのでスポーツ飲料を買おうと思ったのだ。しかし、すぐには買わずに癖でつい立ち読みをした。店員の人を横目にエロ本を見ようと思ったが、このルックスでは絶対NG。現在は、テープで貼られて開かないため表紙を見て想像力で買うしかない。下世話なところはアナウンスで18歳未満の成人向け雑誌の立ち読みを禁止するという内容のものが流れる…しかし、まだそんな時代ではない。まだ、コンビニが出始めの頃である。こんな田舎町に進出してきて町中の者がわんさか押し寄せたぐらいだった。まだ、性に自由と無限の可能性を秘めた時代。見ようと思えば店員の目を盗んでみることは可能だが…そんな無駄な抵抗はやめて本日発売の漫画を読み始めた。しばらく読んでいたが段々飽きてきて飲みモノが置いてある冷蔵庫へ向かおうとしたとき前から誰かかがくるのに気がつき、すれ違いざまにちらっと見た女性に息を飲んだ。その女性は、何のプリントもしていない白いTシャツを着ていたが、そのTシャツは完全にその体にフィットし美しい体のラインをより強調していた。何より驚いたのが、その胸であった。痩せている感じがするがその胸が異常に大きく今にも風船が破裂しそうな状態だ。しかも、Tシャツが白のため、生地も薄いためにブラジャーのラインはくっきりと浮き出ている。
(大きなブラジャーだなー…どんなオッパイが入ってるんだ?)
一瞬の間ではあったが、その女性の胸ばかり見て顔を見ようとしたときは、もうすでに後ろ姿になっていた。ショートヘアースタイルで、やや髪の色は茶色であったがとても品がいい感じの印象だ。当然、ブラジャーの真一文字のラインも見えた。腰は、きゅっと締まった感じでヒップが品よく突き出ているが胸ほどはないがそこからすらっとした足の長いこと。太くもなく細くもないがなんとなくその胸を支える底辺の美を感じないわけにはいかなかった。凄い…性に目覚めたばかりの僕には充分すぎるぐらい魅力的であった。
その女性も飲み物を持ってレジに向かっていた。僕の中で抑えきれない感情が出てきた。
(もっと見たい…)
僕も慌ててスポーツ飲料を手に取りレジへ向かった。丁度、レジで店員に会計をしていたすぐ後ろに僕は立った。石鹸に似たとてもやさしい香りがする。他でもない、この女性である。間近に見る背中から浮き出るブラジャーの線がたまらない…この薄い生地のすぐ下には先程見えた大きなブラジャーを目にすることができると思うと胸が高鳴った。何げにレジを打っているさえない顔の店員を見た。こいつもどうやらこの女性の胸の迫力と美しさに気がついたようでちらちらと見ていた。何となく自分が一番先に見つけた気分だったので嫉妬感を覚える。そんな時、隣のレジから不細工なおばさん店員の声がした。
「お待ちのお客様どうぞ…」
不細工に無愛想な声。それは、この僕に向けているのは明確だった。この美人で爆乳の持ち主のすぐうしろにつく喜びもつかの間であった。しぶしぶ隣のレジへ…丁度、僕がお金をだしてお釣りを待っていたとき、美人爆乳の女性は出口に向かった。
(あっ!)
僕は、慌てた。なのに、不細工店員は一円玉をビニールパックからだしてもたもたしていた。駐車場にある車の横に美人爆乳の女性は通った。
(しまった!車なのか…)
心配をよそに美人爆乳は、通過し左方向へ曲がった。やっとお釣りをもらい女性の後を追うことにした。興奮して体が震える。自転車のキーがはまらない。あせればあせるほどキーは、はまらない。外の暑さと自分の中からわき起こる熱さで汗が噴き出てくる。やっとの思いでキーを差し自転車を走らせた。
美人爆乳の女性は見当らなかった。しばらく進んだ次の交差点の角に美人爆乳の女性はいた。僕は、なんとかもう一度、正面からあの爆乳を見たくて女性を追いかけたのだった。このまま女性を追い越しすぐにUターンをすればいいのだがそれもなんだかしらじらしく思えて、裏から回って偶然に出くわすようにしようと思った。角を曲がり全速力で走った。首筋に汗が流れる。恐らく美人爆乳女性が通過するであろうという角の数メートルから自転車を降りてタイミングをはかるように歩いた。丁度、その角からすぐに2階建てアパートがあった。そこから赤ん坊の泣き声が響いていたが今の自分には関係なかった。角にさしかかったときもまだ女性は出てこない。女性が現れるであろうと思った角をまがった。僕の目に数メートル先から歩いてくる美人爆乳の女性が映った。
(い、いた!)
瞬間的に目が合ったような気がしたがすぐに違う方向を美人爆乳女性は向いた。そのすきに僕はブラジャーが完全に透けて見える胸を凝視した。とてもやさしい顔つきには不釣り合いな程のこの爆乳。先程のコンビニの店員がちらちら見るのも仕方がない…僕は、自転車をゆっくり押しながら歩く。白いTシャツはきっと普通の胸の女性ならばこんなにフィットはしないだろうがこの女性が着ると胸がきついあまりに胸が強調されていることが判明した。ブラジャーが先程よりも透けて見えるのは太陽の光ばかりではなかった。この熱さで日傘も差さずに歩けばかなり暑い。そのため、この女性も僕と同じで汗が噴き出てしまい、Tシャツの生地が濡れてしまったために下に隠された大きな胸を支える、おおきなブラジャーが浮き出てしまったのだ。僕は、気がつかれないように必死で見た。
(これじゃ、さっきの店員と変わらないや…)
すれ違う時、僕は胸を露骨に見ていたのかもしれないが女性が僕の顔を一瞬見た。
(しまった!やばい!)
僕は、慌てて目をそらした瞬間、女性は走り出した。
(しまった!やばい!やばい!)
僕は、一瞬怖くなった。
恐る恐る振り返って見た。すると女性は、先程通ったアパートの1階の奥の部屋に向かった。何やら慌てていたのだ。自分のことで逃げたのではないと不安もあったが言い聞かせた。アパートの前を通ってみた。そういえば赤ん坊の泣き声がしなくなっていたが…その時は、勝手にあの女性がここで一人暮らしをしていると思いこんでいた。しかし、なんとなくどこかで会った気も心でしていた…
(誰だっけ?)
自転車をその場に置いて、その女性の入った部屋のポストの表札を見た。104号 岡田 と記してあった。やっぱり、そんな名前の人物に記憶はなかった。記憶をたどるうちに、段々と下半身がむずむずとしはじめた。慌てて自転車に乗りこいだ。理由は、一刻も早く家に戻り、最近覚えたてのオナニーをしたくてたまらなくなったからである。ゴミ置き場に捨ててあるエロ本なんかの世話にならなくても充分にあの胸の膨らみは射精に至るまでのパワーをくれたのだった。しかも、何回も、何回も…
再び出会った
数日間、何度か美人爆乳の女性が住んでいると思われるアパートの前や出会ったコンビニに行ってうろうろしてみたが遭遇することはなかった。諦めかけたそんな時である。学校も夏休み前の短縮授業に入り午前中で授業も終わった。昼食の準備を怠っていた母親からやむなく食材を調達するようにおつかいを頼まれいやいやながらも最近、進出してきた大型スーパーへ行った。またまたここも当時としてはめずらしく町中の者ばかりかよその町からも沢山の人たちが集まり地方ナンバーの車が列をなした時期が続いていたが、ここ最近は落ち着いた。ふてくされて大型スーパーの駐輪場に自転車を止め、入口の方を振り向いた時…い、いた!
(来てよかった!)
例の美人爆乳女性がベビーカーを押してスーパーの入口に今入ろうとしていたのだ。僕の心臓が急に高鳴ってきた。頭の中がどくん、どくんと鳴っている。あの胸を見れば見るほどどんどんそれは速くなる。意外と遠くにお互いいるのだが、美人爆乳の女性はそれでも胸ははっきりわかる。ベビーカーをゆっくり押しながら店に入っていった。僕は、当然後を追いかけた。その後ろ姿は、この前と何ら変わりはなかった。その胸のお陰で白いTシャツはピチピチに体にフィットし、大きいブラジャーを締める真一文字のラインがくっきり見える。僕は、妙にわくわくした。昼どきではあったが、意外と人は少なかった。というか、美人爆乳の女性しか目に入らなかった。美人爆乳の女性は、食品売り場には向かわずに恐らく2階に向かうためにエレベーター乗り場に向かっていた。僕も、後を追った。背中のブラジャーの真一文字を見ながら、なんとなくこの姿を見たことがあった気がしてならなかった。しかし、今はそれどころじゃない。美人爆乳の女性の5,6歩後ろをさりげに歩き自分もエレベーターの方へ向かった。丁度、エレベーター前で僕と美人爆乳の女性が並んでエレベーターを来るのを待つ状態になった。ほとんど一緒に並んでいる感じがするが、気持ち少し後ろに僕がいる。そうだ。横目で必死になってその胸を見るためであった。
(うっ!凄い!)
先程、発見したときは気がつかなかったのだが、今回のTシャツは、えらく胸元が大きく広がっていて微妙に谷間もみえるんじゃないかと思うぐらい大胆であった。僕は、必死で右側に立っていた美人爆乳の女性を横目で見ていた。Tシャツの生地がぴったりと体に密着し、その胸をわざと強調している。しかも、ベビーカーを押しながらである。一体、どうなってんだ?この美人は…なかなかエレベーターが降りて来ないことに気がついたが、僕にとっては好都合である。






